2018.07.13お金に関する話 , 契約に関する話 , 賃貸マンション

原状回復って一体どこまで?

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原状回復とは?

引越し時のトラブルで多いもののひとつに「原状回復」があがってきます。

原状回復とは、国土交通省から出されている「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で

「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、

その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義されています。

つまり、借主が付けたりしたものを取り外した状態に戻すことが原状回復となります。

 

 

回復費用の負担

普通に生活をしていてできてしまった傷みなどの修繕費用は基本的には貸主負担です。

しかし、どこまでが貸主負担なのかわからない方も多いと思います。

例えば、「日に当たって畳やフローリングやクロスが色落ち・変色した」

「家具を置いた場所にできた床やカーペットの凹み・設置跡」は貸主負担となります。

しかし、「カーペットに飲み物をこぼし、その後の手入れを怠って生じたシミやカビ」の除去は借主の負担となります。

つまり、「飲み物をこぼした」ことは「普通に生活をしていてありえること」ですが、

「その後の手入れや管理を怠ってしまった」というのは通常ではない、という判断になってしまいます。

また、借主の不注意で雨などが吹き込み、フローリングが色落ちした場合も借主の負担となります。

また、テレビや冷蔵庫の後部壁面の電気ヤケは「通常の使用」なので借主の負担はありません。

下地ボードの張替えが必要なほど深く、範囲も広いようなくぎ穴、ねじ穴や

ペットによるキズ・臭い、落書きによる汚れ・傷みは借主の負担となります。

ガスコンロ置き場や換気扇の油汚れやすす、風呂・トイレ・洗面台など水廻りの水垢・カビは

「清掃や手入れを怠った結果、汚れたり傷んだりした」として借主の負担になるケースもあります。

 

 

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普通に住んできちんと掃除

このように「原状回復」はどこまですればいいのかを知っておけば、

退去時に必要のない支払いをすることが避けられます。

新居に引越す前に、前に住んでいた人が付けた傷や汚れがないかなど確認することをおすすめします。

退去時に、「これは入居前からあった汚れで、わたしのせいではありません」と言っても、

証拠がないとなれば借主が不利になってしまいます。

また、原状回復について「こういう場合は借主が負担」など、契約書に記載がある場合も注意が必要です。

内容を十分に読んで、納得のいかない点、わからない点は契約前にしっかり解決しておきましょう。

「溜まった汚れを一気に落とせば大丈夫」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、

蓄積された汚れはなかなかとりにくいものが多いです。

普段からこまめな掃除を心がけましょう。

また、棚を付けたいから壁に穴を開けるなどの場合も、注意が必要です。

引越しの時の負担を抑えるためには、

「ゴミの撤去、掃き掃除、拭き掃除、水廻りや換気扇、レンジ廻りの油汚れの除去」など

細かなところまでしっかり掃除を行いましょう。

一戸建ての場合は庭の雑草取りなども必要となってきます。

一方で、喫煙による臭いが付着していない場合のみのエアコン内部洗浄や

水廻りの消毒、専門業者並みのハウスクリーニングまでは行わなくても大丈夫です。

 

 

 

 

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