叔母が亡くなった場合に、誰が財産を継承するのか、事前に知っておきたいとお考えではありませんか?
この記事では、叔母が亡くなったときに甥・姪が財産を継承するケースについて解説します。
併せて、継承時の注意点と確認すべきポイントについても解説しますので、いざというときのためにご確認ください。
叔母の財産は誰が相続するのか?確認すべき親族間の順位
亡くなった方の財産を誰が継承するのか、それには民法で定められた親族間の順位が大きく影響します。
亡くなった方に配偶者があれば、配偶者が必ず法定相続人となり、以降の順位は子ども、直系尊属、兄弟姉妹と続きます。
叔母に配偶者・子どもがいない場合は、直系尊属である父母が、さらに父母もすでに亡くなっている場合には兄弟姉妹が継承するのです。
叔母の財産の継承が、甥・姪に発生する場合で考えられるのは、兄弟姉妹がすでに亡くなっていて代襲相続をするケースです。
継承するはずの方がすでに亡くなっている際に、その子どもが代わりに継承するこの制度は、子どもと兄弟姉妹にのみ適用されます。
叔母の財産を相続する際の注意点
甥・姪が財産を継承する際にはいくつかの注意点がありますが、最初に知っておくべきポイントは、遺産分割協議に参加する必要がある点です。
自身が甥・姪の立場であれば、親族のなかには面識のない方もいるかもしれませんが、その場合にも財産を継承するのであればこの協議に参加しなくてはなりません。
次に注目すべきは遺留分で、これは、兄弟姉妹、その代襲で継承する甥・姪にはありません。
遺留分は、相続人に認められる最低限の遺産取得分を指しますが、故人が遺言を残していれば、遺留分のない甥・姪は財産を全く継承できない場合があるため注意が必要です。
最後に、財産の継承時には、甥・姪には相続税が2割加算される点にも気を付けましょう。
叔母の相続人になった際に確認すべきポイント
甥・姪が、叔母の財産を継承するときには、予期せぬトラブルに巻き込まれないよう確認すべきポイントがあります。
まず、財産の継承は原則、故人が遺言書を残している場合にはそれに沿って手続きを進めます。
遺産分割協議後の遺言書の発見はトラブルの元となるため、遺言書の有無は協議前に確認しましょう。
次に確認するのは、相続放棄の期限で、プラス・マイナス両方を含むすべての財産を継承しない場合にはこの期限までに申述しなければなりません。
最後に、故人の確定申告である準確定申告、自身の相続税の確定申告の期限を確認します。
それぞれ、準確定申告は、故人の死亡を知った日の翌日から4か月以内、相続税は故人の死亡を知った日の翌日から10か月以内に手続きをする必要があります。
どちらの申告も、期限を過ぎると無申告加算税や延滞金が発生するため、注意しましょう。
まとめ
甥・姪の立場である者が、叔母の財産を継承するには、気を付けなくてはならないポイントが多くあります。
それらのポイントを失念すると、親族間のトラブルに見舞われる可能性もあるため注意が必要です。
この記事で解説した内容をもとに、スムーズな財産の継承にお役立てください。

不動産ガイド:小林 茂美

最新記事 by 不動産ガイド:小林 茂美 (全て見る)
- アパートの売却の流れは?オーナーチェンジについて解説 - 2025
- マンション敷地内で起こりうる事故とは?事故の例や必要な備えを解説 - 2025
- 家賃を滞納している方にしてはならないことは?追い出しの条件をご紹介 - 2025