不動産売却でよくある手口
不動産の売却に絡む詐欺では、その手口としていくつかの典型的なパターンがあります。
一つは、過大評価による騙しです。
このケースでは、まず、不動産業者があなたの物件の価値を実際よりも高く評価し、魅力的に思わせます。
その後、契約を結んだ後にさまざまな理由をつけて価格を下げるか、または、高額な手数料を請求するなどして利益を不当に搾取する手法です。
また、偽の購入希望者による詐欺もあります。
この方法では、売却者に対して偽の購入者や投資家を用意し、物件に対する需要が高いかのように見せかけます。
そして、それらしい名目を付けて印鑑証明書や権利証などの必要書類を預かり所有権を奪ってしまうという手法です。
また、悪質な不動産買取業者による被害もあります。
そもそも買取では発生しないはずの仲介手数料や、高額な測量費を支払わされたり、買い取り代金を、使用できない小切手で支払うといったケースです。
不動産売却で講じたい詐欺対策
過大評価の手口に対しては、自分自身で相場を調べてみるのが効果的です。
同じエリアの似た条件の不動産がどのくらいで売れるのか、把握しておきましょう。
偽の購入希望者による手口に対しては、購入希望者の背景を調査しましょう。
真剣に購入を検討している人物かどうか、彼らの資金調達能力や購入意欲を慎重に確認することが肝要です。
疑わしいと感じた場合は、取引をしない勇気を持つことも大切です。
売却の代金の支払いは、小切手を避けて現金あるいは銀行振り込みを選びましょう。
小切手が不渡りとなり、結果的にお金を受け取れないというケースもあります。
不動産売却の詐欺の相談先
消費者センターは、消費者の権利を守るための公的機関です。
ここでは、詐欺を含む消費者トラブルに関する相談を受け付けており、専門的なアドバイスや情報提供を行っています。
消費者センターでは具体的な対処法を提案し、必要に応じて公的機関への紹介や法的措置を取る際のサポートも行ってくれます。
日本弁護士連合会が運営する法律相談の窓口、法テラスもおすすめです。
法律に関するさまざまな問題を対象に、低コストで相談に乗ってくれます。
訴訟を含む法的手続きのサポートもしてくれるでしょう。
まとめ
不動産売却に伴う詐欺のリスクを完全に回避することは、一般の人にとって決して容易なことではありません。
しかし、適切な対策を講じることでリスクを最小限に抑えられます。
何か不審な点を感じたら、消費者センターや法テラスのような信頼できる相談先に相談しましょう。
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不動産ガイド:小林 茂美
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